高速道路IC/SA・PA情報
高速道路無料化構想について
ここでは、高速道路無料化構想について説明します。
高速道路無料化に向けての動き

高速道路無料化は、民主党が政権与党になる以前から掲げていたマニフェストのひとつでした。
麻生太郎首相による最高限度額1,000円設定
高速道路無料化については、2009年の政権交代前から国会で議論が交わされていましたが、政権与党であった自民党から「財源の確保」について指摘があり、一蹴されていました。その後、自民党政権の不祥事などが重なったことなどにより、世論は民主党を支持し始めます。2009年、自民党は「高速道路無料化」を国民の声として受け取り、麻生太郎政権下で高速道路の通行料を最高1,000円に定めました。
一時凍結で途絶えた高速道路無料化構想
2011年3月11日に起きた東日本大震災のための特別配慮など、特殊な事例の際には高速道路の無料化が行なわれました。しかし、民主党による高速道路無料化構想は、一般化することはありませんでした。その理由は、無料化後の財源確保や環境問題への配慮など、賛成意見を上回る様々な反対意見によるものです。高速道路無料化のメリットとデメリットと言われているのは次のようなものです。
高速道路無料化のメリット・デメリット
高速道路無料化によるメリットとデメリットを紹介します。
高速道路無料化によるメリット
流通コスト
高速道路を使った輸送費が抑えられることで、企業の利益率アップが期待されました。
地域活性化
気軽に遠方へでかけることができるようになるため、地方の観光地をはじめとした地域活性化を期待する声もありました。
高速道路無料化によるデメリット
慢性的な渋滞
高速道路の渋滞増加が懸念されていました。高速道路が無料化されると、トラックなどの運送業以外にも、マイカー通勤を行なうビジネスマンや週末の観光客など、これまで一般道路を使っていた運転手まで高速道路を利用するようになることが想定されます。結果、通行量が無料化以前よりも平日・休日ともに増大し、渋滞につながることになります。
高速道路の老朽化が早まる
高速道路の無料化によって、より多くの人が利用することが予想され、維持費の減少と相まって、老朽化に拍車がかかります。また、通行料金相当を税金で補填する場合に、修繕費が十分に確保できない可能性もあります。
CO2の排出量が増える
自家用車の利用が増えることによって、環境への悪影響を及ぼす可能性もあります。
鉄道やバスなどの公共交通機関の利用者数減少
CO2の排出を抑えようとしている国策との矛盾も指摘されました。